アルゼンチンのブエノス・アイレスからフェリーで約2時間。日本から最も遠い国、ウルグアイの首都モンテビデオの魅力を、在住者のIchikoがお伝えします。
ラ・プラタ川の対岸にブエノス・アイレスを臨む小さな国ウルグアイ。南米独特の文化とヨーロッパの雰囲気がミックスした、素敵な魅力が満載の国です!せっかくアルゼンチンまで足を伸ばすなら絶対に訪れておきたいですよね!
初めてウルグアイを訪れる方のために、絶対に押さえておきたい観光スポットをご紹介します。
独立広場(Plaza Independencia)周辺
まず最初に訪れるべきはここ、独立広場。ここを境に、後に説明する新市街と旧市街に分かれます。緑の芝生に囲まれた大きな広場で、公園内のベンチに腰掛けながら一時を楽しむ観光客の姿も。周辺には旧大統領府や5つ星ホテル、各国大使館、博物館やカフェなどが立ち並び、モンテビデオの中心と言っても過言ではありません。
中心にそびえるのはウルグアイ独立戦争で軍隊を率いた英雄ホセ・アルティガスの像。近くに行くと肌でその迫力を感じることができます。この像の下にはアルティガスの墓地があり、観光客に開放されています。
ソリス劇場(Teatro Solís)
ウルグアイ最古の劇場で、ウルグアイの独立記念日である1856年8月25日に最初の演劇が開演されました。現在、オペラやクラシックコンサートなど様々なイベントが開催されています。イベントがない時も、ガイドツアーで見学が可能となっています。
- 場所:Reconquista s/n esq. Bartolomé
- TEL:(0598) 19 503 323
- ガイドツアー:(月曜休館日)
火〜日 11:00〜、12:00〜、 16:00〜 (※土は13:00〜も有)
言語:英語、ポルトガル語、フランス語対応
料金:90ペソ(現金のみ、米ドル不可)(※ウルグアイID保持者は60ペソ) - 水曜日は入館無料
- Web:https://www.teatrosolis.org.uy/home
サルボ宮殿(Palacio Salvo)
独立広場の東側に建つ、美しい宮殿。1928年、アルゼンチン人の建築家、マリオ・パランティによって設計されました。100メートルの高さを誇るこの宮殿は、建設当時はラテンアメリカでもっとも背の高い宮殿として有名でした。現在はオフィスや住居として利用される一方、低層階や最上階を観光客に解放しています。
以前は館内ツアーでは最上階まで登って美しいモンテビデオ市街が一望できたのに加え、タンゴの歴史やサルボ宮殿の美しい内装を見学することができたのですが、コロナ禍でツアー会社が撤退してしまい、現在は残念ながら外から外観を眺めるのみ、となっています。ツアーが復活することを祈っています。。
1階には素敵なカフェやちょっとしたお店が並んでいますので、ぜひ近くまで行ってみてくださいね。
- 場所:Plaza Independencia 848
- TEL:(0598) 95 952 233
セントロ地区(Av. 18 de Julio) 周辺
独立広場の東側に建つ市庁舎までの大通りがAv. 18 de Julioで、セントロ地区(Centro)となっています。ホテルやカフェ、レストラン、ファッションや小物・雑貨までいろいろなお店が立ち並ぶとても楽しくワクワクするエリア。旅行者は絶対に歩きたい大通りとなっています。
モンテビデオ市庁舎
セントロの東端に建つ巨大な建物が市庁舎。モンテビデオ市民の生活を担う市役所なので、地元民はもちろん多数訪れますが、観光客も無料公開されています。絶対に訪れるべきポイントは2つ!
1. 22階の展望台から市内を360度見渡せる
最上階の展望台に登ると360度の展望台が。1時間30ペソで双眼鏡のレンタルもしています。首都であるモンテビデオは主要な企業や政治の中心地。美しい景色を楽しむだけでなく、様々な企業の本部や国会議事堂、ワールドトレードセンターや教会や学校などを発見できるよう、その方向に合わせて説明書きも用意されています。無料です!
22階展望台(Mirador)
- 場所:モンテビデオ市庁舎(Ejito 1326)
- TEL:(0598) 1950 2043
- 開館時間:土日のみ(コロナ以前は毎日開館していました)
9/1〜4/30:10:00 – 18:00
5/1〜8/31:10:00 – 20:00 - 入館料:無料
- 完全予約制(コロナ禍)
https://montevideo.gub.uy/ciudad-y-cultura/agenda-cultural/mirador-panoramico
※予約は1名ずつ。パスポート番号が必要です。
2. 巨大な歴史博物館(Museo de Historia del Arte -MUHAR)
世界四代文明から戦国時代の日本まで、世界のあらゆる時代の歴史を堪能できる博物館。フランスのルーブル博物館など有名美術館・博物館展示品のレプリカや、その国の政府より寄贈された現物も多数展示。とても広いので多めに時間をとって行くことをお勧めします。エジプト文明のコーナーには若い女性の本物のミイラも。写真とりましたが怖いのでここには載せません。笑
歴史博物館(MUHAR)
- 場所:モンテビデオ市庁舎(Ejito 1326)
- TEL:(0598) 1950 2191
- 開館時間:月〜金 9:00 – 16:00
- 入館料:無料
カガンチャ広場(Plaza Cagancja)
セントロの中心にあり、Av. 18 de Julioをまたぐ大きな公園です。四角い広場の中心にある塔、Kilómetro Ceroが目印、セントロのランドマークになっています。
緑溢れる自然豊かな公園で、ベンチに座って心地よいひとときを過ごすことができる一方で、多くの市バスラインのハブ地点となっているので、ここからモンテビデオの様々な地域を目指すことも可能です。
カーニバルやクリスマスシーズンになると、デコレーションやライトアップがされてとっても綺麗で華やかに。セントロを訪れる際にはまずここを目指し、ここから独立広場に向かって歩いても良いかもしれません。
ガウチョ博物館(Museo del Gaucho)
カガンチャ広場と独立広場のちょうど真ん中あたりに位置し、大通りに面した銀行Banco de la República Oriental del Uruguayの建物内にある博物館。ガウチョ(Gaucho)とはカウボーイの意味。中では、ウルグアイの伝統的なカウボーイの記録や、彼らが使用した工具や武器などが展示されています。モンテビデオ市内の博物館はほとんどが無料であることが特徴!ウルグアイの歴史を知るためにも、絶対に訪れたいですよね。
※2020年3月現在は改装中のため閉まっています。再開予定は未定とのこと。
- 場所:Av. 18 de Julio 998
- TEL:(0598) 29 008 764
- 開館時間:月〜金 10:00 – 16:00 (土日休館)
- 料金:無料
旧市街(Ciudad Vieja)
独立広場を隔てて東側がセントロ(新市街)とすれば、西側は旧市街になります。石畳の道やヨーロッパ風の伝統的な古い建物群。植民地時代の面影を色濃く残す、美しく静かな街並みが広がります。旧市街にも、素敵なカフェや綺麗な公園、博物館・美術館などがたっぷりと詰まっており、観光客には絶対に外せないエリアとなっています。
サランディ通り(Sarandí)
まず、独立広場を西に向かって歩き出しましょう。大きな城門、Puerta de la Ciudadelaをくぐると石畳や噴水、ヤシの木が美しいSarandí通りに入ります。アパレル店や小物・雑貨店、カフェを内蔵した大きなブックストアなどが立ち並ぶ素敵な通りです。
Sarandí通りはいつも露店がたくさん!ウルグアイ北部でとれるアメジストのアクセサリー、マテ茶のセットやその他もろもろ、お土産を買うなら絶対に露店です。お店で買うよりもずっと安いし、見ているだけで楽しくてワクワクしちゃいます。
憲法広場(Plaza Constitución)
Sarandí通りをそのまま歩くと、憲法広場(別名:Plaza Matriz)にぶつかります。真ん中に噴水のあるこちらの公園は周辺で働く現地の人たちもよく集う憩いの場。私は近くのスペイン語学校に通い、お昼休みは憲法広場のベンチでゆったりと過ごしています。
公園内にも露店がたっくさん!可愛い小物やウルグアイの伝統的な骨董品など、珍しい物がたくさん売られています。
マトリス教会(Catedral de Montevideo)
憲法広場の奥に建つ美しいカテドラル、マトリス教会。ウルグアイのローマ・カトリック教の歴史は、スペイン統治時代の1790年にまで遡ります。館内はとても厳か。メインのキリストの祭壇に加え、キリストの記念碑や歴代の牧師達の墓石も収められています。内装はきらびやかでとても美しく、中央向かって右の部屋では実際に信者さんたちが祈りを捧げています。一気に魂を落ち着けるような、そんな不思議な感覚にとらわれるカテドラル。
- 場所:Ituzaingó 1373, Ciudad Vieja
- 開館時間:
月〜土:9:00 – 18:00
日:10:00 – 12:30 - 入館料:無料
多数の無料博物館
モンテビデオには多数の歴史博物館や美術館があり、その多くが無料です。しかし無料とは思えない施設と展示品の数々!残念ながらほとんどがスペイン語ですが、一見する価値は大いにあります。いくつかご紹介します。
リベラの家(Casa del Gral. Fructuoso Rivera)
ウルグアイ独立の歴史を知ることのできる歴史博物館。独立の父アルティガスをはじめ、独立時に貢献した高官・戦士やその家族の像や肖像画を展示。また様々な戦いの歴史を、実際に使われた武器や武具、絵画から垣間見ることができます。
- 場所:Rincón 437
- 開館時間:水〜日 12:00 – 18:00
- 入館料:無料
ロマンティコ博物館(Museo Romántico)
1962年にオープンしたこちらの博物館は、ウルグアイ独立の頃の裕福な貴族に実際に使われた豪華な住居の跡地となっています。19世紀のモンテビデオの上流階級層の生活習慣を存分に垣間見ることのできる内部。ドアや天井、内装の細部に至るまで品質にこだわった設計。美しくきらびやかな家具や食器などの生活用品も見どころです。
- 場所:25 de Mayo 428
- 開館時間:水〜日 12:00 – 16:45
- 入館料:無料
ラバジェハの家(Casa de Lavalleja)
数少ない植民地時代に建てられた貴重な屋敷。1830年、東部の知事だったラバジェハ氏が買収し、1853年に亡くなるまで家族と過ごしました。現在は教育文化省の管轄の歴史博物館として、植民地時代の文化財の数々を展示。中央の中庭にはラバジェハ氏の像が建っています。
- 場所:Zabala 1469
- 開館時間:水〜日 12:00 – 18:00
- 入館料:無料
Mercado del Puerto
旧市街の港に面した所にある1868年にたてられた市場。ウルグアイ独特のBBQアサードや南米の民族料理エンパナーダ、また本格的スペイン料理など、魅力的なレストランがたくさんあり、美味しい肉料理や新鮮な海鮮料理が存分に味わうことができます。カウンター内で轟々と火を燃やして肉を焼いているのを間近で見ながら食べることができることも魅力の1つ。四方八方から美味しそうな匂いがただよってきます!
※観光客用の値段設定になっているので、少々値段はお高めです・・。
お土産屋さんもたくさんあり、外ではウルグアイの民族品やアクセサリーなどを売る露店も多数出店されていました。日によっては外でウルグアイの伝統音楽のパフォーマンスも見ることができます。いるだけでとっても楽しくてワクワクする一角。絶対に訪れたいですよね。
こちらの港からはアルゼンチン行きの船も往航しています。
ラ・プラタ川のビーチ
ラ・プラタ川沿いのビーチには平日の朝から多くの地元住民が集まり、日光浴や海水浴、サーフィンなどのマリンスポーツを楽しむ憩いの場となっています。その周りにはウォーキングやサイクリング、ランニングや犬の散歩をしている人々。半円状のビーチに沿って周りには高級マンションが立ち並び、ヤシの木がその美しさをさらに引き立てます。海に見えますが、こちらアルゼンチンとの境にある大きな川。私も毎日朝の1時間、こちらのビーチ周辺をウォーキングしています。こんな美しいところを歩きながら心身ともリフレッシュして1日を始められるなんて、とても贅沢だな〜。
ただ、水は青くなく、茶色く濁っているんですね。ちょっと残念ですが、景色はとても綺麗。さらに先に行くと有名なMONTEVIDEOの大きなサインが建っており、観光客のフォトスポットとなっています。
ウルグアイの首都モンテビデオの魅力まとめ
南米の中でもとても小さな国、ウルグアイ。小さくてもとても生活水準が高く、住みやすい国です。他の南米地域を旅してきた方は、治安の良さと物価の高さに驚くはず!人々はとても優しく、観光客にも優しく接してくれます。首都のモンテビデオだけでもこれだけの魅力が詰まっています。絶対一度は訪れてみてください。
ちなみに、観光地と言えども、英語が通じないことが多々あります。また、ドルが使えない場所もしばしば。ご注意ください。また、比較的安全ではありますが、首都のモンテビデオでは昨今観光客を狙った犯罪が起きています。他の南米地域と同様、注意するに越したことはありません。安全で楽しくを常に頭において、素晴らしいウルグアイ旅行にしてくださいね。
Ichiko