そろそろ子供に英語を習わせたいけど、英会話教室ってどこも高いなあ・・・
家庭学習させたいけど、何から始めたら良いかわからないし・・
ディズニー英語システムは高すぎて手が出ない。
こんな風に悩んでいるパパママさんたち、たくさんいらっしゃると思います。「英語は早いうちから習わせたほうが良い!」という声、よく聞きますよね。実際、私がある大手の英会話教室で講師をしていた時も、1番小さな生徒さんはなんと1歳!まだハイハイをしていて、あーあーうーうーの状態で英語を習っておられました。
もちろん、早く始めたらそれなりのメリットはあると思います。そこは否定しません。しかし、なんせ英会話は高い!(元講師が言うのもなんですが・・)そして、共働きだと送り迎えが大変!家の近くに英会話教室がない!他にも習い事をしていて時間的余裕がない!など、各家庭・お子さんによって様々な事情があると思います。
小さなお子様、特に就学前や小学校低学年の子供さんが英語学習を始める醍醐味の1つは、「英語に触れること」だと思います。英会話教室でも、低年齢層のクラスの方針は、主に英語の音に親しみ、英語を体感することです。これなら、ちょっとの工夫で家庭でもできると思いませんか?
今日は、家庭でできる英語教育の第一歩として、「家の中に英語の環境を整える」ことについて、以下のようなことをお話したいと思います。
*子供にとって家庭学習ってどうして大事なの?
*家庭の中にどのように英語環境を整えたら良いの?
英会話スクールの幼児〜低学年クラスではこんなレッスンをしています
英語で挨拶(簡単なやり取り)の練習
T(Teacher): How are you? (調子はどうですか?)
S(Student): I’m fine thank you. (元気です。ありがとうございます。)
T: How old are you? (何歳ですか?)
S: I’m 4.(4歳です。)
T: How’s the weather today? (今日の天気は何ですか?)
S: It’s sunny.(晴れです。)
というように、クラスに貼ってあるポスターなどを指差しながら、講師の簡単な質問に英語で答えられるようになります。年齢が上がってくると、“What color is this?” “Do you like icecream?” などと、質問は高度になっていきますが、毎週練習することによって1人1人答えることができるようになります。
歌やチャンツ、ダンス
有名な英語の動揺を皆で歌ったり、チャンツに合わせて単語を発音したりします。
※チャンツ:英語教育でよく用いられる、リズムに乗って単語や文章などを発音する練習方法
フォニックスの練習
学齢が上がってくると、独自のメソッドを用いてフォニックスの訓練をします。フォニックスとは英語の文字と音の関係性のルール。これをしっかりすることによって、ゆくゆくは発音記号を見なくても単語を正しい発音で読めるようになります。
絵本の読み聞かせ
小さなお子さんは絵本が大好きですよね。講師がCDに合わせてページをめくったり、講師自身が読んだりして子供達を英語の絵本の世界に引きつけます。同時に、そこに出てくる単語やフレーズをチャンツに合わせて練習したりもします。
DVDの視聴
絵本の読み聞かせと少し似ていますが、英語の簡単なストーリーを視聴します。講師がDVDを止めながら英語で簡単な質問をしたり(DVDに出てくる絵を指差して “What’s this?” など)、絵本と同じように出てくる単語やフレーズをチャンツに合わせて練習します。
英語のゲーム
その日のテーマになっている単語を使った簡単なゲームをします。ゲームはどれもとても簡単で、家庭でも再現できるものばかり。以下を参考にしてみてください。
クラフトや塗り絵などの工作、ABCの書き方練習
特に幼児クラスのお子様には、クレヨンの持参をお願いし、クラフトや塗り絵などを楽しみ、完成品を使って英語で遊ぶ、というようなアクティビティを用意しています。
小学校に入り、学校で文字を習い始めると同時に、教室でもABCの書き方を習い始めます。
幼児〜低学年のクラスはざっとこんな感じです。しかし、私が常々生徒さんのパパママにお願いしてきたのは、「家族の協力」と「家庭で積極的に英語に触れること」です。上記にも書きましたが、小さなお子様の英語学習で大切なのは、日常の中でどれだけ英語に触れるか、です。DVDを観たり、英語のカードで遊んだり、と、遊び感覚で楽しく英語に触れてもらうだけ。それが、次にお伝えする小さなお子様の家庭学習です。
おうち英語の目的は「英語脳」の育成
家庭学習と言っても、机に向かって勉強してください、と言うわけではありません。毎日1回で良いので英語の音に触れる、英語の文字を見る、発話してみる。遊び感覚で楽しむことができればそれだけでOKです。
小さなうちから英語に触れることの大きなメリットの1つは、「英語脳」を作りやすいことにあります。
「英語脳」とは物事を日本語を介さずにいきなり英語で考えることのできる脳の状態で、小さなうちから英語のシャワーを浴びることによって抜群に鍛えられると言われています。
私たちが日本語を話すことができ、日本語で物事を考えることができるのは、私たちが常に日本語の環境にいて「日本語脳」を持ち合わせているからですよね。
同じように、英語を話すためには「英語脳」を持ち合わせていることが非常に大事であり、英語の環境に置いてあげることで自然と育成されるのです。
ということで、家庭で英語に触れることが大切になってくるわけですが、ガツガツ勉強してくださいと言っているわけではありません。パパママはちょこっと準備をしてあげるだけ、お子さんは楽しむだけ。1日の中で少しで良いので英語シャワー時間を作ってあげてください。例えば、以下のようなことができるのではないでしょうか。
- ディズニーやジブリ映画を英語で流す
- Youtubeで英語の童謡をかけ流す
- ABCのカード(絵カード)で遊ぶ
- 英語の絵本を用意する
- 英語のゲームをする
しれ〜っと映画や歌をかけ流しておいたり、遊びのスペースにさりげなく英語のおもちゃを混ぜておくなどして、知らず識らずのうちにお子様が英語に触れる環境を作り出してあげること、これが大事です。何も強制する必要はありません。
家の中にどんなものを揃えれば良いのでしょか・・?実は、低価格でいろいろなものを揃えることができちゃうんです。
低価格で揃えられるおうち英語グッズおすすめ
ABCポスター
子供部屋、お風呂場やトイレなど、お子様の目のつきやすいところに絶対に貼っておいてもらいたいのがアルファベットポスター。視覚的にアルファベットを認識し、毎日見ているうちに文字に慣れます。慣れてきたら親子で一緒に読んでみたり、ABCの歌をかけながら一緒に歌ってみることもできますよね。
おすすめしたいのは100均のバスポスター。
お風呂に入りながら、パパママと「今日はA〜Jまで一緒に言えたらあがろうね!」などと言いながら、楽しく学習できちゃいます。
ABCポスターはいろ〜んな種類が出回っていて、どれも低価格で可愛いものばかり。2〜3種類揃えてあげても良いかもしれません。
ABCの絵カード
ABCの絵カードがあれば、ゲームをしたりアルファベットだけでなく単語を覚えたりと、いろいろなことに活用することができます。
写真は、ディズニー英語システムの無料体験版。可愛いですよね。また、絵カードも、いろいろな種類がたくさん売っています。
メルカリなどのフリマサイトでも、DWEや大手英会話スクールの教材のピクチャーカードが格安でバラ売りされていたりするので、ぜひチェックしてみてください。
また、絵カードは以下のサイトで無料でダウンロートすることもできます。
絵カードがあると、いろいろなゲームに活用することができます。家庭でできる英語のゲームも参考にしてください。
英語アニメのDVD
アニメが嫌いなお子様はいないですよね。小さな子は内容よりも映像に惹きつけられるので、日本語だろうが英語だろうが関係ありません。英会話スクールで英語で絵本の読み聞かせをする時も、食い入るように惹きつけられる子供達を見てきました。
ここで英語で音声が流れることによって、自然と英語の音に触れます。そして何度も同じものを繰り返し観ることによって、音と映像がマッチし、自然と英語脳へのシフトが始まります。
もちろん、最初は掛け流しでもかまいません。大事なのは英語の音に触れることですから。
しかし、もしパパママに時間の余裕があったら、一緒に視聴し、途中で止めながら
“What’s this? “Who is he?” “What color is this?”
など、英語で簡単なクイズを出すなど、コミュニケーションをとりながら視聴してみてください。そうすることで、お子様の理解度を測ることができますし、英語脳にさらなる刺激を与えることができます。
日本語でも良いので、お子様が答えることができたら、たくさん褒めてあげてくださいね。
Youtubeサイト:Super Simple Songs
登録者数2000万人以上を誇る、キッズ向けYoutubeサイトのSuper Simple Songs。日本でもおなじみの童謡がたくさん収録されており、アニメもとっても可愛いので子供たちに大人気です。子供たちが英語を楽しむ上で、歌とダンスは欠かすことはできません。
ただかけ流すだけでも良いですが、例えば以下のような使い方もできます。
- パパママと一緒に “Hello!”を踊る
英語の簡単な挨拶を、歌とダンスで学ぶことができます。 - お片づけの時間になったら “Clean up song”を流す
いわゆる「お片づけソング」として、これが流れたらお片づけ!を定着させやすい - 機嫌が悪いときに “Waking Waking”や “Seven Steps”などを流して発散させる
これは私が講師時代に使っていた手法(笑)。一度ダンスを覚えると体が勝手に反応してしまう現象です。 - “I see something blue”でタッチゲーム
これは色の名前を覚えるのにとても効果的な歌で、途中で様々な色にタッチする指示が出るので、家の中を動き回りながらタッチゲームができます。
この他にもおすすめの歌がたくさん収録されているSuper Simple Songs。まだまだご紹介したいのですがキリがないのでこのへんにしておきます。まずはテレビでYoutubeが見れる環境を整えてあげてください。
英語の絵本
パパママの中には「英語で読み聞かせはちょっと・・・」と思う方もおられるかもしれませんが、全く問題ありません。英語絵本の役割は、英語に興味を持つきっかけになる、ということです。飛び出す絵本やシール遊び付きのもの、音声付きの絵本などのしかけ絵本が特に効果的です。アルファベットを見ることで自然と英語の文字に慣れますし、楽しい英語絵本に出会うことで「英語って楽しいんだ」という刺激を脳に与えることにもなります。
英語音声付きの絵本も多数ありますので、音声に合わせてページをめくってあげると絵本の読み聞かせにつながります。ぜひ検討してみてください。
おうち英語まとめ
最近「おうち英語」という言葉はよく聞きますが、何から始めれば良いのか迷っているパパママも多いと思います。こども英会話ってお金がかかるイメージですよね。こんなに早くから始める必要があるのか・・と悩む方も多いと思います。
しかし、お金をかけずとも家でできることはたくさんあります。まずは、無料・低価格でできることを試してみて、お子様の反応を見てあげてください。楽しんでいる様子であれば、またその先の一歩を考える。少しずつで良いと思います。
私が以前働いていた教室に、あきらかにご両親の意思で、本人の意思とは無関係に連れてこられているお子様がいました。ずっと見ていましたが、毎週つまらなそうで、忘れ物も多く休みがちになり、そのうち退会してしまいました。ただ退会するなら良いのですが、このように幼いうちに強制されてしまうと、その後の英語学習に悪影響を及ぼしかねません。幼いうちに「英語は楽しくない」とインプットされてしまうことほど怖いことはありません。
なので、絶対に強制はせず、お子様の好きなようにやらせてあげてくださいね。ガツガツする必要は全くありません。英語に親しみ、英語に触れる。そして英語を楽しむ。これがおうち英語のゴールです。
Ichiko