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英語学習のすゝめ

toかforかどちらを使う?とても簡単に2つの前置詞の違いを説明

英語学習のすゝめ
Ichiko
Ichiko

こんにちは!元英語講師のIchikoです!

今日は英語学習者なら誰でも一度は引っかかる、前置詞toとforのお話。

「彼にプレゼントを送る」って、I send a present to himかな?
でも彼のために送るわけだから、I send a present for him か…..

どっちかわかんない!

こんな疑問を持ったことはありませんか?特に、高校生で習う第四文型から第三文型への書き換えのところで出てくるんですよね、to とforの違い。私が高校の頃は「give型動詞はto!」「buy型動詞はfor!」などと習い、「この動詞のときはtoでこの動詞のときはforだから、全部暗記するんやで〜」と完全に暗記させられました。

しかし、英語は暗記教科ではなく理解するもの。もちろん、単語やイディオムなどある程度は暗記しなければならないものもありますが、理解することでグンと暗記しやすくなり、楽しくなり、イメージが湧いてきます。前置詞toとforにもしっかりとした意味の違い、それぞれの役割があるので、一緒に理解しましょう!

冒頭の彼女の疑問、I send a present to him. なのか、I send a present for him. なのか。どちらが正しいのかを想像しながら読み進めてくださいね。

前置詞はイメージが大事

前置詞はイメージを頭に入れることが大前提です。場所を表す前置詞は上記図のように既に理解している方は多いのではないでしょうか。では、to, for, through, into, ontoなど、移動を表す前置詞で頭に描いでもらいたいのは、矢印→です。

toのイメージ

前置詞TOのイメージは、明確な目的地があり、そこへ一直線に向かう矢印です。目的地は場所であったり人であったり物であったりしますが、とてもはっきりとしていて具体的です。

I’m going to Hokkaido this weekend.  私は週末に北海道へ行く予定だ。(明確な場所)
He pointed to the blackboard.  彼は黒板を指差した。(明確な物)
Please turn to page 10.  10ページを開いてください。(明確なページ)
Ichiko
Ichiko

このように、TOには必ず目的地や到達点があります。ゴールへ向かって一直線の矢印が伸びているイメージを持ってください。矢印は目的地とくっついています。ゴール地点に重きが置かれます

 

forのイメージ

前置詞FORのイメージは、ある方向へ向かっているのですが、矢印が届いていない状態。まだ移動中で、目的地が定まっていないんですね。ただ、方向は定まっています。北の方向、アメリカの方向・・・。

The rescue party headed for the north.  レスキュー隊は北へ向かった。(方角)
This bus is for New York. このバスはニューヨーク方面行きです。(目的地はNYだけではない)
My father left for Tokyo this morning. 父は今朝、東京へ向けて出発しました。(到着したかどうかはわからない)
Ichiko
Ichiko

このように、FORのイメージは方向です。そしてまだたどり着いていない状態をイメージしてください。重きを置くのはスタート地点。

give型動詞、buy型動詞の真実

以上を踏まえて考えてみると、冒頭の疑問の答えがすぐに出ます。
答えは、I send a present to him. です。「送る」という行動をするためには、目的地である「誰に送るのか」の部分が絶対に必要ですよね。つまり、対象となる物や人がないと成り立たない動作動詞のときはtoになるわけです。同様に考えてみましょう。

I taught English to my sister. 私は妹に英語を教えた。(教える相手が必要)
My mother gave her necklace to her.  母は彼女にネックレスをあげた。(受け取る相手が必要)
She told her secret to her friend. 彼女は友達に秘密を打ち明けた。(打ち明ける相手が必要)
I wrote a letter to my grandmother. 私は祖母に手紙を書いた。(書く相手が必要)

これがいわゆるgive型動詞の正体です。
lend, hand, pass, show, take, bringなどの行動には全て「明確な相手」が必要なので、toになります。

Ichiko
Ichiko

何度も言いますが、一直線の矢印→を意識してくださいね。矢印はゴールとくっついていましたよね。相手(目的地)と直接繋がっている場合はtoです。

次に、FORのイメージついて考えてみてください。FORのイメージは、ある方向へ向かっているがまだ移動中で、目的地が定まっていないでしたね。矢印→は出ていますが、まだ届いていません。つまり、相手がいなくても成り立つ行動の場合はFORになるということです。

I bought a present for my sister. 姉にプレゼントを買った。
(姉に届いたかどうかは不明。渡す相手がいなくても買うことができる)
She made a pair of gloves for her mother. 彼女は母親に手袋を作った。
(母親に届いたかどうかは不明。相手がいなくても作ることができる)

これがいわゆるbuy型動詞の正体です。
cook, choose, find, getなどの行動には必ずしも目的地(相手)が必要ではありません。

Ichiko
Ichiko

矢印のイメージは持ってください。しかし、その矢印はまだゴールと繋がっていいません。toに比べるとゴールとの関係は間接的で曖昧す。スタート地点が重要だからです。

to me か for me かどちらを使うべき?

あっくん

Learning English is important to me.
Learning English is important for me.

どっちが正しいんだったっけ・・?

「私にとって〜です」と言いたいとき、to meなのかfor meなのか迷った経験はありませんか。これはとてもややこしく、私も未だに間違えることがありますが、どちらも正しいです。しかし、この2つには微妙な違いがあります。このたった1つの前置詞の違いによって相手の解釈も違ってくるので面白いですね〜。

Ichiko
Ichiko

上記で説明した、toは直接的forは間接的。これを頭において考えてみてくださいね。

To me: 自分の率直な考え、思い、意見

グローバル化した世の中で英語って必要になってきてるよね。英語が話せると世界中の人と話せるよね。だから英語学習って大事だよね。

このように、自分の考えや思いを率直に述べるだけであれば Learning English is important to me. になります。相手の共感を呼ぶこともでき、聞き手の反応は「そうだよね」「私もそう思う」となったりすることもあります。矢印は一直線に自分へ向いています。

では、Learning English is important for me. はいつ使うのでしょう?おそらくこの方には、英語を勉強しなければならない特別な理由があるのです。

For me: 自分だけに特別なもの、自分に利益をもたらすもの

来年からアメリカへ留学するの。その後は現地の多国籍企業で働きたいと思ってるわ。

このように、英語を学ぶ何か特別な理由があったり、英語を学ぶことで自分が何か恩恵を受けるのであれば、Learning English is important for me. になるでしょう。because~ となぜ大切なのか、特別な理由を述べる際はこちら。 to meと違い共感を得るというより聞き手の反応は「へ〜、そうなんだ」「どうして大切なの?」「海外へ行くの?」などとなるでしょう。矢印は直接自分へ向いているのではなく、自分が抱えている夢や目標へ向かっています。少し間接的になりますね。

Jack is a good friend to me.  (ジャックはいい友達だ、という率直な思い)
Jack is a good friend for me.  
(ジャックから何かしらの恩恵やサポートを受けている)
(because he is always helpful and supportive.)
Walking everyday is important to me. (健康のために毎日歩くことは大切だ、という考え)
Walking everyday is important for me. (健康数値が悪いなど、毎日歩く特別な理由がある)
(…because my doctor told me to walk on a daily basis.)
Ichiko
Ichiko

“to me” は直接「自分にとって」“for me”「自分の目標・目的にとって」という間接的なニュアンスが含まれることがわかりますね!

to と for の違い:まとめ

前置詞は比較的短い単語ですが、多くの意味を含み、1つ違うだけで全然別の意味に変えてしまいます。面白いですよね〜。「前置詞を使いこなせて真の英語話者!」と言われるくらい、前置詞って大事なんです。

to と forに共通して持ってもらいたいイメージは、何度も言いますが矢印→です。直接ゴールと繋がっているか(目的地に重点)、ゴールと繋がっていないか(出発地に重点)。これがto とforの明確な違いです。まだまだいろいろなシチュエーションがあるし、例外もたくさんあります。1つ1つ覚えるというのではなく、洋書を読んだり、TOEICやTOEFLなどのテスト対策をする中で自然と身についてくると思うので、焦らずに向き合っていきたいですよね。

少しでも皆さまの英語学習の参考になれば幸いです。

Ichiko

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