こんにちは!元英語講師のIchikoです!
face(顔)elbow(肘)toe(つま先)など、普段名詞として使われる体のパーツですが、実は動詞として働くことを知っていますか?
今日は、体のパーツを使った便利なイディオムを例文付きで紹介したいと思います。
知っていたら「お?」とちょっと一目置かれる表現ばかり。ぜひ覚えて帰ってくださいね。
既に知っている表現もあるかと思いますので、以下の中から好きなところに飛んで読んでください。
Face the music 誤りを昂然と認める、罰や批判を潔く受け入れる、報いを受ける
- We could have succeeded if you hadn’t made the mistake. Now you must face the music.
(君がミスを犯さなければ成功していたんだ。さあ、責任を取りなさい。) - Finally he was captured. It’s time to face the music.
(ついに奴が捕まった。罰を受ける時が来た。)
faceには他にも「立ち向かう」「直面する」などの意味で使われることもありますね。
e.g. I have been faced with a serious problem. (私は困難に直面しています)
Elbow someone aside (人を)ひじで押しのける
- The old lady elbowed him aside in the crowd so she could get the best position to take a photo.
(その老女は写真を取るのに良い場所を得るため、群衆の中で彼をひじで押しのけた。) - You should get in line properly instead of elbowing people aside.
(人をひじで押しのけるのではなくちゃんと列に並ぶべきだ。)
日本語でも子供同士の喧嘩などで「エルボーする」と言ったり、プロレス技で「エルボー」なんてのもありますよね。日本語の「エルボー」は肘打ちのことです。では次のエルボーはどうでしょう?
Elbow someone out 追い出す、(役職などを)辞めさせる
- They decided to elbow him out of the game.
(彼らは彼をゲームから追い出すことを決めた。) - He left the business before he was elbowed out.
(彼は辞めさせられる前に自ら仕事から手を引いた。)
なんとなく「肘で押しのける」様子は想像できる表現ですよね。
Foot the bill (特に高い物の)支払いを自分が持つ
- Wait, you treated me last time. Let me foot the bill today.
(ちょっと待って、前回おごってくれたじゃないか。今日は僕に支払わせてよ。) - Hey, I can’t afford to foot the bill for your tuition.
(ちょっと、あなたの学費まで支払う余裕なんてないわよ。)
foot(足) + bill(勘定)で「勘定を踏み倒す」とイメージしがちですが、全く逆ですね。foot the billは「支払いを持ってあげること」。
footer(フッター)などと言われるように、footには「下部」という意味があり、支払いの際にbill(請求書)の下部に支払いのサインをする行為が由来になっています。
Shoulder the burden 負担を背負う、責任を負う
- You shouldn’t make him shoulder the burden. He is not mentally strong.
(彼に負担を負わせるわけにはいかないよ。彼はメンタル的に強くないんだ。) - We all have to shoulder the burden of social welfare.
(私たちは皆、社会福祉の負担を背負わなければいけない。)
shoulderは「肩」なので、「何かを背負う」というのは容易に想像できますよね。burden(重荷、責任)の他にもblame(責任、非難)、cost(費用)、 responsibility(義務)などがshoulderの後に続いたりします。
Stomach the idea (不快な状況・考えを)受け入れる、我慢する
- I can’t stomach the idea that he will be the next President.
(彼が次の大統領だなんて到底受け入れられないよ。) - She couldn’t stomach the idea of working with Tom.
(彼女はトムと一緒に働くなんて耐えられなかった。)
stomach(胃)は食べ物を消化する器官ですよね。このことから、「物事を消化する」という意味で使われています。
I can’t stomach his behavior anymore!
(これ以上彼の態度には耐えられない!)
It’s hard to stomach the violent scenes in the film.
(その映画の暴力シーンは受け入れがたい。)
Toe the line (反対であっても)規則や方針に従う
- I always toed the line on company policy, even if I disagreed with it.
(たとえ賛成ではなくても、私はいつも会社の方針に従っていた。) - If you want to promote, you’d better toe the line.
(昇進したければ従ったほうが良いよ。)
徒競走のスタートラインをイメージしてください。toe(つま先)がちょっとでもラインからはみ出すと失格ですよね。toe the lineの本来の意味は「スタートラインにつま先をつける」。「はみ出さずにつけておくこと」→「従う」という意訳が生まれたと考えられますよね。
Thumb a ride ヒッチハイクをする、親指で合図をして相乗りさせてもらう
- We thumbed a ride to Tokyo.
(私達はヒッチハイクで東京まで行った。) - It isn’t always safe to thumb a ride.
(ヒッチハイクはいつも安全なわけではない。)
これは日本でもおなじみ、ヒッチハイクをする時に道路に向かって親指を立てる行為そのものを表しています。thumb(親指)が「親指を立てる」という動詞として働きます。例文にもありますが、特に海外でヒッチハイクは絶対に辞めましょう。危険です。
以上、体のパーツを動詞にした、いろいろな表現を紹介しました。
この他にもまだまだいろいろあると思いますが、面白い表現があったらぜひぜひメッセージくださいね!
Ichiko