お疲れ様です!ウルグアイ駐在妻のIchikoです!
先日、ファッション紙CLASSY.のオンラインサイトが、各国の駐在妻を対象に興味深いアンケート調査を行っていました。夫が海外転勤になってから夫婦関係は変わったか?という調査です。
各国の駐在妻72名に行ったアンケートで、非常に興味深い結果が出ていましたのでぜひぜひ参考にしてみてください。
駐妻生活も1年を終え、最近この国に来てからのことを振り返ることが多いのですが、夫と私の関係についてもよく考える毎日です。ということで、この記事では、上記のCLASSY.のアンケート調査に勝手に答える形で、この国に駐在してからの私たち夫婦の関係について勝手に振り返ってみたいと思います。
何の参考にもならないとは思いますが、よろしくお願いします(笑)
質問①駐在になってから夫婦仲は変わりましたか?
夫婦関係は以前と比べてかなり良くなったと思います。夫婦としての仲が深まったというか、また一歩先の関係性になれたというか、そんな感覚です。いくつか自分なりに要因を考えてみました。
2人きりで過ごす時間が増えた
日本で仕事をしていた時はお互いに多忙で、時間も休みも合わないことが多く、それぞれが個人プレーをしていたような気がするんですね。それに、良い意味でも悪い意味でも、日本では常に周りに家族や親戚、友達など、私たちを取り巻く沢山の人がいました。
しかし今、私は仕事を辞めて時間ができたし、夫も職場と家を往復する毎日で、2人きりで一緒にいる時間が確実に増えました。コミュニケーションやスキンシップが増え、以前よりも多くのことを夫婦で共有するようになったと思います。休みの日も2人で出かけたり、カフェでまったりする時間を大切にしています。
もちろん、友達や家族に会えないのは寂しいし、孤独を感じる毎日なのですが、「お互いが1番の理解者」ということを再確認できたように感じています。
素直に夫を頼れるようになった
日本にいた頃は私もしっかりとお金を稼いでいたので、自分のことは自分でしていたし、金銭面・精神面、いろいろな面で「独立」していました。全てにおいて対等な関係でありたかったし、そうあろうと努力していたような気がします。しかし、駐在妻となった今、この国で生きていくにはほぼ全てにおいて夫の助けが必要です。
まずお金。私は稼いでいないので、夫の稼ぎだけが頼りです(私の貯金を切り崩すことも稀にありますが)。夫は「夫婦で一緒に稼いでいると思ってるから」と、ある程度お金は自由に使わせてくれますが、生活面で全面的に頼らざるを得ません。生活費でも娯楽費でも、お金を使う時は必ず夫に相談しています。
また、言語面においても、私はスペイン語ができないので、夫がいないとできない手続きややりとりが多々発生し、ほぼ全面的に夫の助けが必要です。
多忙だった日々から一転、専業主婦なり、心に余裕ができたせいか、素直に夫を頼ることができるようになりました。夫も、「大好きだった仕事を辞めさせて日本の裏側に連れてきてしまった」というような後ろめたさがあるのか、私をしっかりとサポートしてくれます。
最初は対等だった夫婦関係に上下関係が生まれてしまったみたいですごく嫌だったのですが、この状況を受け入れた今、素直にお互いに頼り合いサポートし合うとても良い関係になりました。
質問②駐在になってから配偶者と喧嘩をしたことはありますか?
夫婦関係が良くなったからと言って喧嘩がなくなるわけではありません。もちろんあるし、しょっちゅう喧嘩します!
驚いたことに、CLASSY.のアンケートでは31.9%の方が「特になし」と答えていますね。こんな状況で喧嘩もせずに暮らすことができるなんて・・・そんな夫婦いらっしゃるんですね(笑)。
日本にいた頃、特に結婚1年目はお互いに同職だったのもあり、家に帰っても仕事の話になってしまってお互いよく爆発していました。顔も見たくないような、別々に寝てしまうような、数日に伸びてしまうような深刻な喧嘩もけっこうありましたが、今はそれはありません。その変わり、喧嘩の内容が少し変化してきてるような気がするんですね。下記で述べたいと思います。
質問③駐在になってから配偶者と喧嘩をした原因は?
CLASSY.のアンケート結果がほぼほぼ自分にも当てはまっていました。世界の駐在妻さん達、皆さん同じようなことで苦労をしているんだな〜と、少しだけ共感を得たような気がして嬉しかったです。下記は主に着任当初の話になります。
夫の残業が続く毎日
駐在妻は孤独です。近くに頼れる家族がおらず、知り合いも少なく言葉もできない。そんな環境で夫が残業で夜の9時とか10時とかに帰ってくるとなると、1日12時間以上誰とも喋らない、一言も言葉を発しない、というあり得ない状況に陥ります。私の夫も例外でなく、ちょうど忙しい時期に着任になったので、駐在初期から毎日残業でした。
まだこの国のことも全然知らない、言葉もわからない、何もわからない私は毎日孤独と戦いながら1人で夫の帰りを待ちました。相当なストレスでした・・・。もちろん、残業は夫の意思ではなく、仕事なのだからしょうがないと割り切らなければならないのです。また、夫も仕事に慣れるために必死だったと思います。しかし駐在当初は相手を思いやる余裕なんて全くなく、半ばパニックになりながら狂ったようにキレていました。
家事分担の増加
専業主婦なんだから、家事は主に私がするのが当たり前と思ってはいますが、日本で共働きだった時に比べて堂々と家事をしなくなった夫に悔しさをぶつけてしまいました。
私だって働きたいのに!どうして私ばかり家事をしなきゃいけないの!こんなん私のやりたかったことじゃない!
主婦失格ですね(笑)。自分で決めてついて来たはずが、専業主婦になる覚悟が全くできていなかったんですね。夫も慣れない仕事で残業が続き、ヘトヘトだったと思います。しかし私は「どうして私ばかりが家事をしなきゃいけないんだろう」の闇からなかなか抜け出せずにいました。
夫は仕事に慣れてくるにつれて、家のことも率先してしてくれるようになりました。「いつもありがとうね」と感謝の言葉も伝えてくれます。その言葉だけで本当に心が楽になります。最近では、頑張って作った料理に「もう少し◯◯したら良くなると思うよ」みたいな上から目線のアドバイスを頂いたり、ゴミ捨てを渋って行ってくれない時などに「は?」とキレる程度のかわいい喧嘩をするくらいで、深刻なものはありません。笑
自身のキャリア
この国に来るまで英語講師として働いていました。長く大学生〜大人向けに教えていましたが、最近は子供英会話講師になり、1人で95名の生徒を抱えて忙しい毎日。充実していました。英語教育が私の専門であり、アメリカの大学院も出ています。しかし、今まで培って来た努力が1つも役に立たない毎日に立たされ、自分の価値観について深く考えるようになりました。
かたや夫は毎日「仕事疲れた〜」「大変だ〜」と言いながら帰ってくる毎日。「お疲れ様、大変だったね!」なんて優しい言葉は全く出てこず、私は働きたいのに、あなたは海外で仕事をできるだけでありがたいのよ!と半ば八つ当たりに近い感情を抱いてしまい、険悪になってしまうことが多々ありました。
また、たとえビザの関係で就労が許されていなくても、オンラインでできることってたくさんあると思うんですね。私も渡航前からオンライン英語講師に応募したり、クラウドソーシングについて調べたりしていたんですが、夫からOKが出ずそれもかないませんでした。理由は「妻に収入がないことを条件に配偶者手当てをもらっているから」。会社に相談してほしいと言っても「前例がないから認めてもらえないよ」と一蹴され、諦めざるを得ませんでした。
これらが原因となり、何度もぶつかりました。今ではしっかりと割り切って他のことに目を向けて生活していますが、当時は辛かったです。
ストレス・孤独
夫の残業のところでも少し述べましたが、この国に来た当初は知り合いが1人もおらず、完全に孤独でした。家族や日本の友人とは時差があり、そんなに頻繁に話をすることができません。夫以外に頼れる人がおらず、社会との繋がりも立たれ、真っ暗な闇の中にポツンと1人置かれてしまったような、そんな感覚に陥っていました。
夫しか頼れる人がいないのに、夫しか話し相手がいないのに、夫は夫で帰宅後は疲れていて自分の時間を欲しがります。日中ずーっと一人ぼっちでいたんだから、ちゃんと私と向き合ってよ!私に気を使ってよ!という私の感情が爆発し、何度も泣き喚きました。
自分が所属するコミュニティが家以外に何もない、というのは本当に辛いです。時が経つにつれて知り合いや友達もでき、やることも増え、このストレスは完全に克服しましたが、もうあの感情は味わいたくないです。
海外転勤後の夫婦関係まとめ
夫は慣れない環境での新しい仕事が始まり、私は専業主婦として言葉のわからない世界に置かれ、お互い苦労の連続で、当初は上記に書いたような喧嘩が絶えませんでした。こんなに夫に感情をぶつけ、こんなに涙を流した1年は他になかったと思います。とくに最初の半年は苦労の連続で、夫にも沢山迷惑をかけてしまいました。
しかし、それを克服した今、というかそういうストレスの中にあっても、お互いなくてはならない存在なんだということを痛感することになり、逆に夫婦の絆が結婚4年目にして1番強くなったと感じています。私は高かったプライドや変な自立心を捨てて素直に夫を頼ることができるようになったし、夫からも「俺が支えないと」という思いを感じることができるようになりました。お互いにもたれかかっているような、そんな感覚です。
暗闇の中を彷徨った時期もありましたが、今では「2人きりでこの国に住む機会を与えてもらえて良かった」と心から思っています。