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駐在妻ライフ

駐在妻が抱える悩み|「私の存在って何?」への解決法を探る

駐在妻ライフ

先日、以前にアフリカで駐在妻をしていた方とご一緒する機会がありました。元々日本では所謂「バリキャリ」で、ご主人のアフリカ赴任に伴い綺麗さっぱりと退職。めちゃめちゃバイタリティーに溢れた方で、明るくて積極的で、どこででも誰とでもやっていけそうなタイプの女性です。

元駐妻さん
元駐妻さん

着任当初は、「私の存在って何なんやろ〜」ってモヤモヤしながら過ごしてたわ〜

 

わかる・・・わかる!私もです。赴任2ヶ月頃の私は、まさにそれでモヤモヤしていました。

私が住んでいる国には駐在妻が少なく、同じ悩みを分かち合える人がいないので、初めて経験者の生の声を聞いて、心が救われた気持ちになりました。

「共感」って大事ですよね。自分と同じモヤモヤを抱えながら頑張っている(いた)人がいる、ということを知っただけで、なんだか強くなれた気がします。

今回は私が抱えるモヤモヤ、「私の存在って何?」について書き出し、自分なりに解決法を探ってみようと思います。同じモヤモヤを抱える新米駐在妻さんの力になれば幸いです。

駐在妻1年生のモヤモヤの原因

自分で自分を分析してみると、私の場合、内面からやってくるモヤモヤは4つあるように思いました。新しく駐在妻になった方の中にも、当てはまることがあるのではないかなーと思います。

モヤ原因①達成感を感じない生活

私は駐在妻になる前は、子供英会話講師として働いていました。子供に少しでも英語を好きになってもらおう。そして成長する子供を見て親御さんに喜んでもらいたい、という思いで一生懸命働いていました。

レッスンがない時も、わかりやすいレッスンの流れを考えたり、子供が楽しめるような小道具や掲示物を作ったりと、常に一歩先には顧客がいて、顧客にどう満足してもらうか、を考えながら仕事をしていました。

誰かのニーズに応えたり、人に必要とされたり、自分がしたことで人に喜んでもらえた時に、大きな達成感を感じることができると思うんです。日本にいた時はあまり意識したことはありませんでしたが、今になって、「ああ私って必要とされていたんだな」としみじみ感じます。

今は社会から完全に切り離され、社会に何も生み出していないし貢献していない。全く生産性のない日々です。買い物と家事だけの生活の中で、何をしてもやりがいや達成感を感じることができない。

「私っていったい何なんだろう・・・」

ここで自分の存在意義を見失います。

モヤ原因②目標の喪失

就職してからずっと、とにかく英語畑を歩いてきた私。上司に指導されながらせっせと翻訳をこなし、通訳のために原稿を作って読み込み、そして英語講師として現場に立ちながら常に真新しい斬新なレッスンを作ろうとアイディアを絞ってきました。

常に突っ走ってきたし、「次はこれをしてやろう、今回はちょっと失敗だったらか次はもっと上手くやろう」と、毎日の生活の中にいつも目標がありました。

それがいきなり異国の地で目の前に何もなくなり、日々何を目指して生きれば良いのかわからなくなったんです。

よーし、今日は昨日よりもっと美味しいご飯を作るぞ!
昨日はここの掃除がちょっと雑だったから、今日は徹底的にやるぞ!
今日の買い物は少しでも安く抑えるぞ!

と、専業主婦の日常に価値を見出して頑張れる人は、それで良いんです。毎日を精一杯生きれば良いだけ。

でも、働くのが大好きな私は専業主婦の経験もなく、日常にゴールを見出せず、先が見えなくなってしまいました。ここで「私の人生って何なんだろ・・・」に繋がります。

モヤ原因③キャリアに対する不安

私は所謂バリキャリでもなければ、都会の大手企業で働いていたわけでもありません。それでも、アメリカの大学院も出ているし、それなりに自分の専門性を意識して仕事をしてきました。

その仕事をスパッと辞めてこちらに来ました。これはこれで良かったと思っています。ちょうど転職も考えていましたし、10年、20年続けられる仕事ではないな、と確信していたのもあります。

しかし、主人の任期が終わって帰国したら、2人とも35歳オーバー。若い人材育成のために、多くの企業が「35歳以下」という年齢制限を設定しており、私ははみ出てしまうのです。

自分の専門から離れると就職口なんて五万とあります。しかし、やはり私は自分がこれまで努力して培ってきたものを生かした仕事がしたい、という信念が自分の中にあり、この年齢で数年のブランクはけっこう痛いなと感じるのです。

ここで「私の人生これからどうなるんだ・・・」との不安が広がります。

モヤ原因④異国の地で劣等感

日本にいた時は、主人と私は対等な関係でした。それぞれ働いてそれなりに稼いでいたし、生活費は共通の口座でやりくりしていたものの、基本的には自分の物は自分で買う、自分のことは自分でするスタイルでした。

それぞれ1台ずつ車に乗り、私は自分で稼いだお金で自分の学費ローンや保険を払い、主人も自分の支払いは自分でしていました。

夫婦といえども、お互いに独立していたような感じです。

それがこちらへ来た途端、生活の全てが主人に負んぶに抱っこ、になってしまったのです。

ます収入。私は働いていないので当然収入はありません。主人の稼ぎに頼って生きて行かなければいけません。
優しい主人は、「俺だけが稼いだとは思っていないから」と言ってくれます。でも、収入ゼロというのは本当に不安だし、劣等感を感じます。「収入が精神的安定をもたらす」と言っている駐在妻さんがいましたが、まさしくその通りです。

そして次に言葉の壁。私はスペイン語が一切話せないので、どこへ行くにも何をするにも主人の通訳が必要です。もちろん、普段の買い物やちょっとカフェに行くくらいなら1人でできるようになりました。でも、通院や荷物の発送、その他もろもろは主人に頼りきり。駐在直後は、自分でできることがほとんどないんです。

昔から「自分のことは自分で」とサバサバ生きてきた私にとっては、これは本当に苦痛です。主人も慣れない環境で仕事が大変そうだし、あまりお願いしすぎて迷惑をかけたくない。結果、何もできない自分。

「私の存在って何・・・?」と思ってしまうのは必然なことです。

モヤモヤを解決するために

この国に来て、モヤモヤと向き合う中で思ったこと。

焦る必要はない!気楽に行こう!Take it easy!

解決しつつあることもあるけど、まだ答えが見えないこともある。でも、焦る必要なんてないじゃない、という結論にたどり着きました。私は私。そして、私がいるから主人が生きていけるんだ、とかなり上から目線で自尊心を保っています(笑)。では、上のモヤモヤ達とどう向き合っているか、を考えてみたいと思います。

モヤ原因①との向き合い方:自分磨きのルーティーンを作ろう

「人の役に立ちたい」「必要とされたい」「誰かに喜んでもらいたい」という思いは常に頭の中にあります。今は直接社会に貢献することはできないかもしれないけど、人の役に立つために自分を磨くことはできます

私は1日のルーティーンをだいたい以下のように決めています。

朝食・お弁当準備
掃除、洗濯

ウォーキング1時間
ブログ書く
映画・洋ドラマ鑑賞(英語リスニング強化の目的)
買い物
勉強(スペイン語、英語、資格)
夕食準備
読書
なんとなく1日の流れが上のように決まってきました。もちろん、やりたいことが全部できないことも多いし、「今日は全然できなかったー」って日もあります。でも、たくさんできた日は、達成感を味わうことができるし、全てが自己研鑽に繋がっていると思うと自然とやる気も出てくるんですよね。
オススメはノートに表を作り、1日ずつできた項目には○、できなかった項目には×をつけていくこと。1週間たって見直すと、×が多い項目は「来週頑張ろう」と思えるし、○が多い項目は「よく頑張ったな私」と自分を褒めてあげることができます。

モヤ原因②③との向き合い方:帰国後を意識した勉強をしよう

専門がある方はさらに磨きをかけるために。とくにない方は視野を広げるために。駐在中は勉強をするとても良い機会だと思います。日本にいた時は忙しさにかまけてあまり時間をとることができませんでしたが、今はたっぷりと勉強に費やせる時間があります。この機会にオンラインで資格講座をとったり、独学で言語を初めてみてはいかがでしょうか。現地の語学学校に通うこともできると思います。

帰国後を意識して自分で目標を作るんです。

私はまず現地語の勉強と、使う機会がなくなってしまった英語力維持、そして日本から持ってきた英語教育に関する資格の勉強を継続しています。正直、モチベーションが続かないこともあります。でも、全てが日本に戻ってからのキャリアにつながる、と信じて日々励んでいます。

帰国後にキャリア復帰を目指す方は特に、この機会を最大限に活用して勉強に励むことをオススメします。日本で忙しかった日々のことを思い出してみてください。今ほど勉強に時間を費やすことは、今後不可能だと思います。

「○○しなければいけない」と思うとしんどくなっていましますので、楽しむ程度からスタートするくらいで十分です。一時帰国の時期が決まっている人であれば、その時期に日本で資格試験を受ける計画を立て、そこに向けて勉強をする、というのもありかと思います。

モヤ原因④との向き合い方:自尊心を確立する努力

言葉の壁と向き合う

夫に言語で対峙するのは絶対に無理。彼は現地人が不思議がるほどペラペラなんです。でも、日常生活の困難を克服するための努力はできます。

私は、まず日本にいる時から主人の先輩でスペイン語講師をされている方にお世話になり、スペイン語検定6級をとりました。

※英語で言うとBe動詞くらいのレベルで、誰でも計25時間勉強すれば受かると言われています。(^◇^;)

現在はスペイン語学校に通わせてもらい、さらにアプリやネットのサイトを使って独学をしています。

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基礎文法独学サイト 東京外大言語モジュール

東外大言語モジュール|スペイン語

スペイン語学校はバスで20分ほど行った市街地にあるのですが、学校で勉強するだけでなく、1人でバスに乗ったり周辺をウロウロしたりして、所謂「社会勉強」もできています。バスの乗り方や市街地については主人より詳しくなった私。少しでも1人でできないことを減らす努力を意識します。

フリーランスで働くことは可能

VISAや言葉の問題があって働けない駐在妻も、クラウド上では収入を得ることができます。
オンラインの英語講師やライター、イラストレーターなど、自分のスキルをオンライン上で売って収入を得る。またはブログやアフィリエイトサイトを運営するなど、クラウドワークの方法は多義に渡ります。

上にも述べた通り、収入は精神的安定をもたらします

さらに、収入はさておいて、クラウドワークは自分のスキルアップにも繋がります。ライティングの経験がない人もアフィリエイトの経験がない人も、独学で基礎を学ぶ良いチャンスですし、オンラインサロンに登録したり、コンサルを受けても良いと思います。

ちなみにうちは、主人の会社から私(配偶者)が無職であることを条件とした配偶者手当をもらっており、収入を得ることができません。しかし、いつか必ず役に立つ時がくると思って、現在はブログ運営などについて独学で勉強をしています。

私のようなケースもありますので、始める前には必ずご主人と相談をしてください。
(うちは、「なんでダメなの!おかしいじゃない!お願いだからもう一度日本の本社にちゃんと確認して!と主人に詰め寄っている最中です。笑)

さらに、所得を得た際には基本的には申告が必要になってくるので、どこにどうやって申告するかなどの確認も必要かと思います。

駐在妻のモヤモヤまとめ

以上が私のモヤモヤの原因と、悩みながら考え抜いた解決法でした。とくに新しく駐在妻になったみなさんには当てはまることがあったのではないかと思います。

悩んでいるのは皆一緒です!私たちは1人ではない!

でも、何もしなければ何も変わりません。今の現状をしっかりと受け止めて、前に進むこと。まずはこの第一歩を出すところから始めましょう。

Don’t worry! 私もここまでくるのに2ヶ月以上かかりました。他の駐在妻さんに聞いても、「最初の3ヶ月間はただの引き込もりでした」とか、「半年間ノイってました」とか言う方々がたくさんいます。お子さんがいればなおさらです。

人と比べる必要なんてないです。私たちは私たちなんだから、自分のペースでこの貴重な数年間を楽しみましょう。

Ichiko

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ICHIKO'S NOTE